じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【77】柳川 範之『東大教授が教える独学勉強法』

東大教授が教える独学勉強法

東大教授が教える独学勉強法

テーマ設定から資料収集、本の読み方、集めた情報の整理・分析、成果のアウトプットまで―高校へ行かず、通信制大学から東大教授になった自らの体験に基づく、今本当に必要な学び方。学者・研究者になりたい人はもとより、資格試験合格を目指す人、趣味を極めたい人、もう一度学び直したい人等々あらゆる向学心に応える本。 (「BOOK」データベースより)

そもそも、私たちは何のために勉強をするのでしょうか。私なりに考えてみると、それは生きていくための知恵を身につけるためだと思います。知恵というのは、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、例えば、人間が生きていくには、選択を迫られる場面が何度も出てきます。そういう場面において、「少し自信を持って決められるようになる」というのが本来の勉強の目的であり成果だと思います。(p.18)

 勉強といえば、何か役に立つ知識や情報を覚えるためにするのものという認識でしたが、インターネットの出現により何かを詳しく知っていることの有利性は大きく低下しました。誰もがその場で検索をしたり調べたりでき、すぐに情報や知識を得られるようになったからです。しかし、勉強の形は変化しようとも、勉強の本質は変わっていません。勉強の本質は、得た知識や情報を使って、何かを決めたり、選んだりするときにどう役立てるかという点にあるからです。今はネットのおかげで知識の比重が軽くてすむようになった分、情報が氾濫しています。だからこそ、自分自身で深く考えて判断する力をつけるための勉強が求められてくるのです。そのための有効な手段の一つが「独学」だと著者は説いています。