じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【15-2】桐野 夏生『OUT 下』

OUT 下 (講談社文庫 き 32-4)

OUT 下 (講談社文庫 き 32-4)

主婦ら四人の結束は、友情からだけではなく、負の力によるものだった。その結びつきは容易に解け、バランスを欠いていく。しかし動き出した歯車は止まることなく、ついに第二の死体解体を請け負うはめになる。彼女たちはこの現実にどう折り合いをつけるのか。大きな話題を呼んだクライム・ノベルの金字塔。’98年日本推理作家協会賞受賞。  (「BOOK」データベースより)

 雅子は十文字から新たなビジネスを請け負う。

もうこの時点で完全に「OUT」している。

あとは地獄の底までいくだけ。

カズオという存在はそんな雅子のひとときの安らぎだったのか?

いや、唯一の現実だったのか?

佐竹は雅子を憎み殺意を抱きつつ狂人ともいえる愛を与える。

雅子は佐竹をリカイする。

そして、この現実から飛び立つように「OUT」するのだ。