じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【13】劇団ひとり『青天の霹靂』

青天の霹靂

青天の霹靂

学歴もなければ、金もなく、恋人もいない三十五歳の晴夫。一流マジシャンを目指したはずが、十七年間場末のマジックバーから抜け出すことができない。そんなある日、テレビ番組のオーディションではじめて将来への希望を抱く。だが、警察からの思いもかけない電話で、晴夫の運命が、突如、大きく舵を切る―。人生の奇跡を瑞々しく描く長編小説。(「BOOK」データベースより)

デビュー作の出来があまりにも良かったのか、今作はなんだか期待はずれでした。

主人公はタイムスリップして自分が生まれた頃の両親に出会う。

自分だったらと考えただけでも恐ろしい。

淡々と物語が進んでいき、気がつけば終盤。

ペーパーローズのあたりはウルッときました。

「・・・だって、この花は自分のために咲いた花じゃないの。誰かに見られたくて咲いた花じゃないの。この花はね、私を喜ばせるためだけに一生懸命に咲いてくれた花なの」(p.222)

次作に期待します。