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じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【85】神舘 和典『上原ひろみ サマーレインの彼方』

上原ひろみ サマーレインの彼方 (幻冬舎文庫)

上原ひろみ サマーレインの彼方 (幻冬舎文庫)

「百年に一人の音楽家だ」。チック・コリアら本場ジャズメンも絶賛するピアニスト、上原ひろみ。観客を興奮と感動の渦に巻き込む、パワフルな演奏とはじめる笑顔の裏には、常に全力を尽くす努力があった。「音楽で生きる!」と決めた十二歳から「新しい音」へのたゆまぬ挑戦―。若き音楽家の原点とさらなる魅力に迫る情熱のノンフィクション。 (「BOOK」データベースより)

 

「周りの人が支えてくれるから音楽ができる。私は心からそう思っています。実は、ずっと、とても恐れていることがあるんです。それは、まさしく今話していること。音楽家だから周りが私に合わせればいい、という自分本位の考えに陥ることへの恐れです。音楽をつくるときは、ものすごく集中します。自分自身にものすごくフォーカスする。そのときに自分以外のものがみえなくなる可能性がある。それで威張ってしまうような人を、アメリカではBOSSYって言うんですけれど、私は絶対にBOSSYにはなりたくないです」(p.40)
「自分がわがままになるのはね、ピアノの前だけでいいんです。そこだけは、私が思い切りわがままになっていい場所」(p.41)
「私が大切だと思っていることは、努力、根性、気合の三つです」「いい音楽をつくり続けるために、努力は当然必要です。そして、世界中のいろんな街を訪れると、根性や気合がいかに大切か、身にしみてかんじるんですよ」(p.99)
音楽は音楽であって、カテゴリー分けして聴くものではない。聴いて、気持ちいいか、そうでないか。心が震えるか、震えないか。彼女にとっては、何よりもそれが重要なのだ。(p.107)
常に全力。それが、突然やってきたチャンスに自分の前を素通りさせないために、もっとも大切なことだと信じた。(p.158)

 

 巻頭の白土恭子さんの撮った客席の人々の笑顔が全てを物語っていますね。上原ひろみさんが奏でる魔法はこれほどまでに人々に感動を与え、幸せをもたらすのであります。自分もいつかはその空気をライブで感じたい。今はCDを聴きまくってます。やはり、上原ひろみは努力と根性の人でした。天才が天才を超えたお手本のような人です。