じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【63-1】シドニー・シェルダン『ゲームの達人(上)』

ゲームの達人 <上>

ゲームの達人 <上>

“ミスター・ベストセラー”それが本書の作者シドニー・シェルダンに冠せられたアメリカでのニックネームだ。本書はシェルダンの6作目の小説でアメリカだけで600万部を超すベストセラーとなっているが、彼の既発表の前5作もいずれもミリオンセラーを記録している。爆発的人気の理由はストーリイの面白さにある。ハラハラドキドキさせながらスピーディな展開で読者をぐいぐい引っ張っていくので、シェルダンの小説の1ページ目を開けたが最後、読み終えるまでクギづけにされる。スリルとサスペンスの骨太な内容でありながら、女性読者からも圧倒的な人気を得ている。(「BOOK」データベースより)

  ハラハラドキドキ、つまり、現実ではありえない強引なストーリーで、スピーディな展開、つまり、ある程度先の読める展開で、超訳の超読みやすい作品です。復讐劇は嫌いじゃないですよ。しかし、復讐が終わるとカラッポの虚しさが募ります。それにしてもジェミーの人生は命がいくつあっても足りません。まるでジャッキー・チェンのアクションのようです。この小説の中でジェミーは4〜5回は死んでいてもおかしくはないでしょう。殺されても死なない彼でも息子の死を乗り越えることはできなかったんですね。かなり強引にジェミーの娘ケイトは産声を上げますが、プロローグで既に90歳のケイト・ブラックウェルが登場しているネタバレにシドニー・シェルダンの懐の深さを思いしる。下巻へ続く。