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じんの読書ノート

まぁ、とりあえず本でも読みましょうか。

【25】横山 秀夫『ルパンの消息』

ルパンの消息 (光文社文庫)

ルパンの消息 (光文社文庫)

 十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。(「BOOK」データベースより)

この作品は作者の幻の処女作であり、新聞記者を辞めるきっかけとなった人生転機の一打であり、推理作家としてデビューしそこねた因縁浅からぬ未刊行の隠し玉だったらしい。

なぜ隠し玉だったのか?なぜこんな素晴らしい作品に今まで出逢えなかったのか?しっかりと地団駄を踏む。

15年前の女性教師の転落死は自殺ではなく他殺だった。当時高校生だった容疑者3人の供述から事件の真相を探るうち、あの三億円事件との意外な接点が見えてくる。物語の登場人物は多いが複雑に絡み合う相関図は芸術的に美しい。