【21】三谷 幸喜『清須会議』
- 作者: 三谷幸喜
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/06/27
- メディア: 単行本
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信長亡きあとの清須城を舞台に、柴田勝家、羽紫秀吉、丹羽長秀、池田恒興ら武将たちと、お市、寧、松姫ら女たちの、歴史を動かす心理戦が始まった…。(「BOOK」データベースより)
清須会議とは信長の後継問題と領地再配分に関しての会議で尾張国清洲城(愛知県清須市)にて行われ、参加者は柴田勝家、丹羽長秀、羽柴秀吉、池田恒興の4人で、滝川一益は関東地方へ出陣中で欠席した。
一番の争点であった織田家の後継者問題では、信長の三男・織田信孝を擁立する勝家と、信長の嫡孫にあたる信忠の嫡男・三法師(織田秀信)を擁立する秀吉との対立が起こった。
しかし、秀吉は光秀討伐の功労者であり、長秀や恒興の支持や、信孝よりも血統的な正統性が強いこともあって、三法師が後継者として決まり、織田信孝はその後見人として収まった。
会議の後、それまで織田家の重臣筆頭として最大の発言権を持っていた勝家の影響力が低下し、代わりに秀吉が重臣筆頭の地位を占めるなど、織田家内部の勢力図が大きく塗り変えられた。
この時の対立が翌年の賤ヶ岳の戦い(しずがだけのたたかい)につながり、織田家の内紛と秀吉の天下取りへ影響する。
この戦いは、近江国伊香郡(滋賀県長浜市)の賤ヶ岳附近で行われ、羽柴秀吉と柴田勝家との織田勢力を二分する激しいものとなり、秀吉はこの戦いに勝利することによって信長の作り上げた権力と体制の継承者となることを決定づけた。
と、まぁ、こういったおも~い内容を、実にリズミカルに、そしてコミカルに現代語訳で描いた三谷幸喜さんはやはりただものではないなと改めて思いました。
いっそのこと歴史の教科書は全部丸ごと三谷幸喜さんに書いて頂ければよろしいかと思われます。